いぼ痔になる原因と治し方!病院に行く?いかない?
トイレで用を足した時、トイレットペーパーに血がついてるのを見つけたり、お尻に違和感を感じて、いぼ痔に気がつくことがあります。
病院に行った方が安心なのはわかっているけれど、医師に肛門を見せたりするのかと思うと恥ずかしいし、どんな診察をされるか不安です。自分で治せるものなら、できるだけ病院に行かずに治してしまいたい。
そんな風に悩んでいる方が多いのではないでしょうか。でも、恥ずかしいからと言って放置して、悪化してしまったら大変!今回は、いぼ痔になる原因や治し方、病院にいくかどうかの判断基準についてご紹介します。
目次
いぼ痔の種類
肛門には、直腸と皮膚を繋いでいるギザギザのラインがあります。これを「歯状線」といいます。いぼ痔は、いぼが歯状線よりも上(直腸)にできるか下(皮膚)にできるかによって、2つの種類に分かれます。
外痔核
歯状線よりも下(皮膚)にいぼができた場合を「外痔核」といいます。外側にいぼがあるため、自分で鏡をみれば見つけることができます。日常生活をしていても痛むことが多く、痛みのわりには出血が少ないという特徴もあります。
内痔核
歯状線よりも上(直腸)にいぼができた場合を「内痔核」といいます。奥の方にいぼがあるため、自分で確認することができません。痛みを感じにくく、知らず知らずの間に症状が悪化してしまうことがあります。
内痔核には4段階の程度があります。
- I度
痔核ができたばかりの状態です。
痛みは感じないけれど、排便時に出血するようになります。
- II度
痔核を支えている組織が弱くなって、排便時に肛門から飛び出します。
排便が終わると、自然に元に戻ります。
- III度
排便時に肛門から飛び出した痔核が、指で押し込まないと元に戻らなくなります。
排便時以外にも、力をいれたときに痔核が飛び出すことがあります。
- IV度
痔核を指で押し込んでも、元に戻らなくなります。
肛門のまわりが化膿して、下着が汚れることもあります。
いぼ痔になる原因と対処法
いぼ痔は、肛門の血管がうっ血することで起こります。日頃から肛門に負担をかけないようにしましょう。
立ちっぱなしや座りっぱなし
長い時間立ちっぱなしや座りっぱなしでいると、心臓よりも下にある肛門に血液が集まってうっ血しやすくなります。同じ姿勢が続くときは、体操をしたりして体を動かしましょう。
便秘や下痢
便秘や下痢は、肛門の負担になります。便秘や下痢の原因になるようなものは控えましょう。お酒の飲みすぎや、無理なダイエットも禁物です。
香辛料の摂りすぎ
香辛料は消化されずに便に混ざって排出されるため、肛門の負担になります。辛い物は食べ過ぎないようにしましょう。
冷え
体が冷えると血流が悪くなり、肛門がうっ血しやすくなります。入浴時はシャワーを浴びるだけではなく、湯船にお湯をためて体を温めるようにしましょう。
ストレス
ストレスは、免疫力の低下に繋がります。敏感になっている肛門が、細菌に感染して炎症をおこす可能性があります。メリハリのある規則正しい生活をして、ストレスを溜めないようにしましょう。
喫煙
タバコは血流を悪くするので、痔に対してもよくありません。百害あって一利なしなので、この機会に禁煙しましょう。
病院に行く?行かない?
外痔核や、内痔核のI度、Ⅱ度の場合は、市販の治療薬で症状を落ち着かせることも可能です。市販の治療薬としては、軟膏や座薬があります。外痔核には塗るタイプの軟膏を、内痔核には注入するタイプの軟膏や座薬を使いましょう。
また、ステロイドが配合されている薬と、配合されていない薬があります。ステロイドは炎症を抑えるのに優れていますが、化膿している場合は悪化させることがあるため、ステロイドの入っていない方を使用して下さい。
内痔核のIII度、IV度の場合は、手術が必要になることが多いです。痔核が肛門から飛び出している場合は、肛門科をすぐに受診しましょう。
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まとめ
いかがでしょうか。いぼ痔は、軽度のものなら自分での治療も可能です。しかし、痔だと思い込んでしまったために、大腸がんなどの重大な病気を見逃す可能性もあります。
血や痛みなどの症状に気がついたら、自己判断せずに肛門科を受診したほうが安心します。女性には特にハードルが高い肛門科ですが、女性限定の時間を設けている病院もありますので、恥ずかしがらずに受診してみてくださいね!