コーヒーが健康に与える良い影響と悪い影響
私たちは、コーヒーチェーンやカフェ、コンビニなどたくさんの場所で本格的なドリップコーヒーが楽しめます。飲むと頭がすっきりするので、仕事の合間にリフレッシュとしてコーヒーを楽しむ方も多いでしょう。
以前は、コーヒーは体に悪いという話を耳にすることがほとんどでしたが、近年では、体に良いという話もよく聞くようになりました。そこで今回は、コーヒーが体に与える良い影響と悪い影響についてご紹介します。
目次
コーヒーが体に与える良い影響
- 心臓血管の病気や心疾患のリスクを軽減
- 脳卒中になる確率を軽減 ・肝疾患、最終的には肝臓がんのリスクを軽減
- パーキンソン病やボケなどの神経が収縮する疾患のリスクを軽減
- 2型糖尿病になるリスクを軽減 ・あらゆる原因による死亡率を下げる
- 眠気や疲労感を取り除き、思考力や集中力がアップ
- 呼吸や運動機能を高める
- 利尿作用
- 消化の促進
- 食後の口臭予防
ちょっと調べただけでもたくさんの良い影響があることがわかりました。コーヒーと健康に関しては長期にわたり、さまざまな調査が行われてきました。
その結果、コーヒーを1日1杯以上飲んでいた人は、病気にかかるリスクが低くするだけでなく、自殺率も低いという傾向がありました。
特に非喫煙者に関しては、コーヒーを飲んでいる人の方が長寿になる傾向があるということも分かっていきています。
コーヒーが健康に良い理由
コーヒーの成分として有名な「カフェイン」は、眠気を取り除いたり、胃液の分泌を促し消化を助けてくれたりします。また、神経系に作用し呼吸や運動機能を高めます。もう一つ注目したい成分は「ポリフェノール」です。
コーヒーにはポリフェノールの一種であるクロロゲン酸が、カフェインよりも多く含まれています。ポリフェノールは活性酸素を除去し、体の酸化を防ぐ「抗酸化作用」があります。
また、クロロゲン酸には、脂肪の燃焼効果や食後の血糖値の上昇を抑える効果もあります。さらに、淹れたてのコーヒーの香りには、抗酸化作用があります。特に、DNAの酸化や心の老化に作用する300以上のアロマ成分が含まれています。
コーヒーが健康に与える悪い影響
胃が荒れる
コーヒーは胃液分泌を促進するので、空腹時に飲むと胃痛やむかつきが起こることがあるので、気をつけましょう。消化性胃潰瘍がある方は、症状を悪化させる恐れもあります。
貧血
コーヒーに含まれるタンニンなどの成分は鉄イオンと結びついて、鉄分の吸収を阻害してしまうことがあります。
発がん性
WHO及びその外部機関であるIARCは、アクリルアミドやカフェー酸という物質を『2A(人に対しておそらく発ガン性がある)』というランクに位置付けています。
これらはコーヒーにも微量に含まれていますが、コーヒーから摂取する量では健康に影響はないとされています。そのため、コーヒーは『グループ3(人に対する発ガン性については分類できない)』というランクに属しています。
また、コーヒーに限りませんが、熱い飲み物は咽頭癌や口腔癌の原因となりうるとしていますので、熱々のコーヒーには気をつけましょう。
口臭
ニンニクなどの口臭予防効果はありますが、コーヒーの成分が口に残ったままだと、口臭の原因になることがあります。特に、起床直後や空腹時など、唾液が少ない状態だと口臭が発生しやすくなります。
また、淹れてから時間がたったコーヒーの方が口臭を起こしやすいようです。
血糖値の上昇
糖質を多く含んだものを食べた後にコーヒーを飲むと血糖値が上がります。これは、カフェインによりアドレナリンの分泌が活発になり、インスリンの働きを抑制してしまうからです。
コーヒーには、糖尿病の予防効果がありますが、既に糖尿病になってしまっている方にとっては飲み方に注意が必要です。
カフェインの過剰摂取に注意
カフェインは眠気覚ましに最適ですが、過剰に摂取すると興奮状態が続き、自立神経のバランスを崩してしまいます。そうなると、体や精神に悪い影響が出てきます。
ヨーロッパの食品安全機構では、カフェインの適量を健康な成人で1日あたり400㎎量としています。これは、インスタントコーヒーで5~6杯、ドリップコーヒーで3~4杯に含まれる量です。
まとめ
覚醒作用のイメージが強いコーヒーですが、実際は、抗酸化作用や皮下脂肪の分解など体に良い影響がたくさんあります。
コーヒーの効用は、良質な豆から淹れたものの方がより強く実感することができるので、疲れたなと感じるときは、ちょっと奮発して、美味しいコーヒーで一息入れるのはいかがでしょうか。ただし、良い影響が多いからと言って飲み過ぎは禁物です。
上手にコーヒーと付き合って、健康な体を手に入れましょう。